聖のアントニュウスの誘惑に変わります)
私とボッシュの最初の出会いはパリに留学した1968年にパリ近郊のサンジェルマン・アン・レイ St-Germain-en-Laye(ドビュッシーが生まれた街)へ行ったときに「手品師」を見た時であった。その日以来ボッシュの神秘的で不思議な魅力はすっかり私を虜にしてしまったのである。この「快楽の園」のプリントは留学して間もなくパリで買ったもので高さ75cm、幅120cmという大きなものである。本物はマドリッドのプラド美術館にある。3枚のパネルからなる祭壇画で向かって左がエデンの園、中央が裸の男女が快楽にふける快楽の園、右が楽器が沢山見える音楽地獄となっている。94年10月4日にN響ヨーロッパ公演でマドリッドに行った時には飛ぶようにしてプラド美術館へ行くや一目散にボスの展示室に向かった。こうして本物の快楽の園との初対面は果たされたのである。すごく興奮した。その時に快楽の園の前にキャンバスを置いて双眼鏡で快楽の園を見ながら模写している日本人女性の姿があった。瀧梅岡
真理子さんという画家でこの人もボッシュの魅力に取り憑かれた一人であった。完成した作品は6年後の2000年12月に東京国際フォーラムで催された個展「ボッシュとの出会いと会話」で観ることができたが、実に素晴らしい出来映えに感動した。
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